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FAQ.肉と魚と野菜では、まな板を替えなきゃいけないの?

食品衛生やHACCPの勉強を始めてみると、食品の種類ごとにまな板や包丁などの調理器具を替える/殺菌消毒する、という記述が出てきます。大規模なレストランや食品工場では導入されている手法ですが、小規模なお店では備品の数が増えることに抵抗があるかもしれません。

食中毒菌は調理器具にも残って、二次汚染/交差汚染が起こるリスクがあります。

例えば鶏肉の生肉にカンピロバクター菌がついていたとしましょう。

カンピロバクター食中毒は、わが国で発生している細菌性食中毒の中で、近年、発生件数が最も多く、年間300件、患者数2,000人程度で推移しています。(中略)
健康な家きんであっても、腸管内などにカンピロバクターやサルモネラ属菌などの食中毒菌を保有している場合があります。現在、食鳥処理の技術ではこれらの食中毒菌を100%除去することは困難であり、鶏肉や内臓からカンピロバクターが高頻度で検出されます。

厚生省|カンピロバクター食中毒予防についてQ&A

生肉を切った包丁やまな板に目に見えない菌が付着します。菌は微小なので、洗剤で洗浄したとしても多少菌が残る可能性があります。熱湯殺菌消毒など、本格的な殺菌をしてからでないと、例えばサラダ用の生野菜をその器具で調理したら、菌が付着することになります。

そして、テイクアウト食品の場合、時間の経過によって菌は増殖し続けます。

色分け包丁、包丁さし、まな板、温度計、スポンジなども分ける

新潟・燕三条の厨房機器メーカー、江部松商事が、コロナ禍でテイクアウトを始める飲食店さんのための厨房機器カタログを配信しています。手洗いの方法や手袋の使いかた、洗剤の種類などとともに、色分けされた厨房機器の紹介がされています。包丁、包丁さし(盲点です)、まな板、温度計、保管容器、洗浄グッズまで、カラーリングがされています。

EBM 江部松商事|食中毒にならないお弁当作りに向けてPDF

食中毒発生の疑いが出た時のために「検食」を用意する

このカタログの巻末には、食中毒の予防とともに重要ポイントとなる「検食」器具が掲載されています。これまで当サイトでは緊急事態として触れてきませんでしたが、テイクアウト食品の販売では「検食」は重要です。

EBM 江部松商事|食中毒にならないお弁当作りに向けてPDF

検食の方法:1食分同じものを冷凍保管しておき、食中毒の疑いが発生した時に、保存した販売日の検食分から菌が検出されるか確認します。

「その日に同じものを食べて確認している」という飲食店さんもありますが、食中毒菌には潜伏期間があります。食べてしまったら後日確認ができませんので、菌がそのお店から出たのかどうかの原因究明が不可能になります。出ていない場合も証明ができません。

「検食」システムの導入と、厨房器具のカラー区分をおすすめします。

調理器具のカラー区分はHACCPの概念である「ゾーンを分ける」につながります。ゾーン分けというのが空間のことではなく、食材に触れるものと考えていただくと、調理器具を区分する意味がわかると思います。物理的に空間を離すゾーニングは有効でも、狭い日本、そんなに場所がない場合はどうするの?という課題があります。食中毒菌対策の場合、食材と菌のサイズを考えて、まずは調理器具による直接の二次汚染を防ぐことは有効です。

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