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飲食店のHACCP制度化で必要なこと

HACCPとは?

Hazard Analysis and Critical Control Point

HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようする衛生管理の手法です。 

この手法は 国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。

厚生労働省|HACCP

2020年6月1日から施行される改正食品衛生法では、原則としてすべての食品事業者にHACCPに基づいた衛生管理に取り組むことが盛り込まれています。(2021年5月31日まで1年間の移行猶予措置)

HACCPは食品工場などでは以前から導入されてきた工程管理手法で、製品の抜き取り検査による品質管理ではなく、工程そのものを分析し、危害が起こり得る項目を重点づけしてコントロールするのがHACCPであり、飲食店で言えば食材仕入れから完成までの工程でどのような危険があり、どのように調理し、管理したかを記録します。小規模飲食店向けの手引書も発表されています。

厚生労働省|HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き(飲食店編)

具体的には、メニューごとに

  1. 衛生管理計画を立てる
  2. 衛生管理計画を実行する
  3. 衛生管理計画を記録し、確認する

の手順で行ないます。

テイクアウトのように、飲食店から離れた場所で調理から時間がたった食品をお客様が食べる場合には、特にHACCPの考え方で管理することが重要です。これまで食中毒の起こるリスクについてさまざま述べてきましたが、食中毒菌の中には発症までに潜伏期間があり、原因を究明するのが難しいことも多いからです。飲食店側としては責任の所在を明らかにするために調理手順、管理方法を記録し、検食ができるように一部を1週間程度冷凍保管するなど、体制を整える必要があります。食中毒を未然に防ぐだけでなく、飲食店側の製造責任を明らかにする(誤解であった場合、証明もできる)ことになります。

HACCPを導入する上で何が必要なのか?設備や認証が要るのか?罰則があるのか?

HACCPを導入する上で何が必要なのか?設備や認証が要るのか?罰則があるのか?など、事業者側からの疑問があることと思いますが、厚生労働省から「HACCP に沿った衛生管理の制度化に関するQ&A」としてFAQが公開されています。

厚生労働省|HACCP に沿った衛生管理の制度化に関するQ&A

小規模な一般飲食店は「HACCP に基づく衛生管理」(検討段階のA基準)ではなく、より簡易で取り入れやすい「HACCP の考え方を取り入れた衛生管理」(検討段階のB基準)の対象となります。

問8 HACCPに沿った衛生管理を実施していることを、事業者はどのようにして 認証を受けるのか。また、営業許可の要件になるのか。

1 HACCPに沿った衛生管理は、認証や承認の制度ではありません。事業者の 実施状況については、保健所等が、営業許可の更新時や通常の定期立入検査 等の際に、HACCP7原則の考え方に基づいて、衛生管理計画の作成や実践が なされているか監視指導が行われる仕組みとなります。

2 営業許可の更新時や届出の際に衛生管理計画を確認することは考えられ ますが、衛生管理計画は許可の可否の判断基準には含まれません。

厚生労働省|HACCP に沿った衛生管理の制度化に関するQ&A

以前、厚生労働省にも直接電話で確認しましたが、HACCPの制度化といえどもHACCP認証を必要とするものではありません。営業許可の更新や届出時に衛生管理計画をちゃんとしていますか?ということを確認されるようになります。定期立入検査時の管理指導の項目ではありますが、現在していないから許可を即取消、という性質のものではない。ただし、衛生管理計画を策定をしないままで改善がされない場合は行政指導が行われます。そして

事業者が行政指導に従わず、人の健康を損なうおそれがある、飲食に適すると認められない食品等を製造等した場合には、改善が認められるまでの間、営業禁停止などの行政処分が行われることがあります。

厚生労働省|HACCP に沿った衛生管理の制度化に関するQ&A

つまり、事実上、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」を小規模飲食店であっても前向きに取り組むことが求められます。実際の策定については、保健所や衛生管理指導員などの方々に聞くと、モデルケースなどを教えてくれますし、親切に指導してくれます。

新型コロナ禍以降、お客様が飲食店に求める衛生レベルがいちだんと厳しくなることが予想されますから、この機会にパワーアップすることが商売繁盛のためにもなります。イートインはもちろん、テイクアウトは衛生管理のかたまりのようなビジネスです。飲食店の皆様におかれましては衛生管理に真摯に取り組まれ、新しいビジネスチャンスを掴んでいただけるように願っています。

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